教師は一年目から、責任の重い仕事を自分中心で回さなくてはなりません。
でもこんな働き方、教師以外にはほとんど存在しません。
このように、教師をしていると感じにくい民間企業との働き方のズレ。
本日は、私が民間に行ったからこそ感じた、働き方や考え方の違いについて掘り下げていこうと思います。
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お金にまつわる考え方が、全く違う
私がもっとも教師と民間で違うなと感じたのが、お金に対する考え方の違い。
それもそのはずです。
教師が提供するのは良質な教育であり、教育はお金の価値に換算できないからです。
しかし
- あなた自身が民間へ転職したり
- 生徒たちに正しいお金のセンスを身につけさせたり
する上で、教師が民間とどのようにズレているかを知っておくことは、大事です。
詳しく見ていきましょう。
給料は自分で得る、という感覚が無い
教師には売り上げの概念など、まったくありません。
仕事というのは本来
- 相応のコストをかけて、利益を得る
- 営業利益があって、初めて自分に給料が支払われる
というものです。
民間で働いたことが無い教師は
- モノでもサービスでも、それらが売れてはじめてお金が流れる
- そのお金が回りまわって、自分の給料になる
これらの感覚が欠如していることが多い。
その結果、独りよがりの指導を行ったり、現状維持(慣習)をベースにしたりしやすい体質になります。
お金をかけずに、創意工夫でどうにかならないか? と言われ続けている教育現場なので、仕方が無いことかもしれませんけどね。
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お金に対する価値観の欠如は、年休と有給の違いからも?
売上や給料に限らず、教師はお金に対してルーズであり、その重要性の位置づけが低いです。
このことは、年次有給休暇の呼び名にも表れているかもしれません。
教師はよく年休といいますが、民間では有給と略します。
あくまで私の主観ですけど。
教師は

と考える。
反対に民間企業に勤めている人たちは

って、思っているんじゃ無いかな。
ま、そもそも有給にしろ年休にしろ、しっかり休みが取れない(奴隷のような)働き方をさせられていますけどね。
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お金を取り扱う者が、多すぎる!
年休の他にも、お金にまつわる教師と民間との間にあるズレを感じることがあります。
教師はクラスの学級費や部活動の諸経費など、金品・金銭管理も、自ら行いますよね?
民間では防犯上の観点や、業務の透明性の観点から
お金を扱うことができる人は、限定している。
そんな場合がほとんどです。
根底には、教師は何でも屋という問題があると思うのですが、これも民間と大きく違うところ。
教師全員がお金を取り扱えるってのは、リスク管理が欠如しているとさえ思ってしまいます。
教師と民間では、働き方が全然違う?
そもそも論かもしれませんけど、教師と民間では働き方や立ち振る舞いが全く違います。
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教師の勤務状況を把握できていない
基本的に民間は
タイムカードなどで、出勤時間の管理を徹底
しています。
しかし教師はそんなもの一切ありません。
出勤時間を把握していなくても、法律上問題無いからです。
教師の働きすぎは、以前から問題になっていました。2017年8月の記事によると、東京都港区の教育委員会がはじめる「教員の働き方改革」に教育関係者らからの注目が集まっているようです。>>「先生は定時で帰ります」など保護者に宣[…]
教師の出退勤って
- 出勤簿に押印(しかも朝だけ)
- 管理職による目視確認
で行われていますよね?
これが、民間ではありえない。

ってね。
事実、ハンコの押し忘れなんてザラだし、私もよくまとめて押していました。
まぁこれは、教師個人が悪い(押し忘れは悪いけどw)というよりは、勤務時間は管理しなくて良いと決めてきた法律や国が悪いと言わざるをえないと思います。
教師にも労働基準法適応すればいいのにな、ってほんと思います。
教師のリーダーシップは子ども向け?
教師を辞めて、民間に転職するときに

なんて言われることがあります。
どうやら

という、妬み嫉みからくるような感情が根底にありそうです。
でも実際のところ、(少なくとも私は)近からず遠からずだと思うんです。
教師はリーダーシップを発揮できます。
- 背中を押してあげて
- 時には並走して
- 必要に応じて、先導して
- 引っ張っていく
これらはもれなくリーダーとして必要な要素。
でもこれって、生徒相手にしかしてこなかった…ってこと無いですか?
その証拠に
- 職員会議に(用もないのに)遅れてくる人が多いこと
- 教師同士の話し合いは、まとまりがないor事なかれ主義なこと
- 教師にお願いすると、生徒にお願いするよりもうまくいかないこと
こんな経験、ありませんか?
こんなことを平気でしちゃう教師でも、生徒に対しては割と偉そうに指示します。
十把一絡げにはできませんけど、生徒の前ではリーダーシップを発揮できても、大人相手にはできないって教師は多いです。
これも、民間と違うところかなって感じます。
ついついやってしまう教師の癖にも問題あり
同年代の民間企業勤めの人と比べて、教師の振る舞いは横柄な態度に見られることも多いです。
教師は初任者の一年目から独り立ちを強要され、自分中心で働かざるをえないので、仕方が無い部分かもしれません。
例えば
- 腕組み
- 頬杖をついて考え事
- 後ろに手を回して、あたりを見渡す
こんな癖はありませんか?
このどれもが、側から見ると偉そうな態度に映ります。
教師はものすごく人権が守られている
これも、民間と大きく違うなって思います。
ってこと。
教育の成果は数値化しにくいで評価をすることは難しいのですが、(平たく言えば)結果を出していなくても、ずっと教師が続けられる、ってことですね。
周りの教師は、常に距離を取っていましたし、管理職に至っては腫れ物に触るかのようにご機嫌をうかがっているだけでした。
詳しくはこちらにまとめています。気になる方はお読みください。
教師と民間企業でズレているなと感じるまとめ
教師と民間で、その働き方や考え方で大きく違うな、ズレているなと思うのはこの3つ。
- お金に対する意識が低い
- 自分が中心で働くという考えが強い(個として働く)
- 人権が守られすぎている
逆に、この3つが民間と違うからこそ
- 儲かる儲からないではなく、しなくてはいけないから仕事をする
- 長時間勤務の問題、働きすぎてしまう、頑張りすぎてしまう
これが言えると思います。
人前に立って教える立場である教師に、ぜひ客観的に「教師がズレている」ポイントを知ってもらいたくて、お話ししました。