教師をやっていた私自身、そうだったのですが
- やりがいを感じられなくなった。
- 精神的につらくなった。
- 他にやりたい事を見つけた。
など、「今の仕事を辞めたい!」 と思っても

とわからないものです。
参考:【今すぐ辞めたい】教師が退職代行サービスを利用する注意点とは?
この記事では
- 教師を辞める具体的な段取りがわかる
- 教師を辞めるとどうなるのかなど、疑問に思っていることが解決する
- 不安に感じている内容を明確化する
など、具体的な教師の辞め方について高校教師歴10年以上の松梅タケが解説しています。
動画でもまとめています。
以下の記事では、教科別、年代別に記事を用意しているので本記事と合わせて読んでください。
・20代教師におすすめの転職サービス3選
・【職種別】教師からの転職にオススメの職業まとめ
・【完全版】教育業界からの転職
・【未経験でも大丈夫】教師から転職するための5ステップ
それでは教師の辞め方について、順を追って説明していきます。
目次
退職する意思を伝える
一番手っ取り早く教師を辞める方法は、年末に提出する教職員人事異動調書に退職と書いて提出すること。

これで、年度末に晴れて退職することができます。
計画的に辞めたり、年度末までは生徒としっかり向き合いたいと考えたりしている教師にとっては、この方法が最も確実で手間も少ないです。
ただし
- 年度途中に辞めたい
- 人事調書を留任希望や異動希望で出してしまった
など、調書で退職の意思を伝えることができない場合があります。
そのような場合は、以下のような流れをとると良いでしょう。
詳しく見ていきましょう。
退職届を準備する

ということで、実際に退職届を書いてみましょう。
「教師を辞める」という事実を、実際に自分の言葉(文字)で見てみてください。
自分が用意した文章を客観的に見るだけで、意外と辞める勇気が湧いてきます。
反対に

と悩む人は(おそらく)退職届を書き始める事は出来ません。
あなたに教師を辞める意思が本当にあるのか、どうか。
これを確かめる意味でも、まずは退職届を書いてみましょう。
教師を辞めた後の不安や教師の辞め方に関するhow-toについては、この記事でしっかり書いていきますので安心してください。
退職願、退職届、辞表の違い。教師は基本的にどれでもOK?

一般的に、辞めるための書類のタイトルは
- 退職願
- 退職届
- 辞表
この3種類が思いつくと思います。
説明を進める前に「退職願・退職届・辞表」の違いについて、簡単に説明しておきます。
- 退職願…退職を願い出ること。伺いと似たような扱いで、受け取った上司の判断で退職出来るかどうかが決まる。
- 退職届…退職したい意思を伝えること。受け取った上司は基本的に受理をしなくてはならない。
- 辞表…役職の付いている人が、その役職を辞める事。また、公務員のように任用されて働いている人もこれ。
ということで、教師の提出すべき書類のタイトルは「辞表」が無難でしょう。

ちなみに私は退職届を出しました。
例えば東京都教育委員会職務規定には、きちんと「退職届」を提出しなさいという文言が入っています。
(退職)
第十四条 職員は、退職しようとするときは、特別の事由がある場合を除き、退職しようとする日の前十日までに、退職願を提出しなければならない。引用 東京都教育委員会職員服務規程
各自治体でそこまで大きな違いはないので、定義上は辞表が筋かなぁと思いますが、教師を辞めたいという意思を伝えるなら退職届でも良いですね。
退職届を書いたら、次は管理職に話す。
自分なりの退職届が書けたら、次は管理職との面談が待っています。
管理職に自分の意見を言うのは(人によっては)緊張するかも知れませんが、大事な事です。
避けては通れません。
できれば1か月前までに、辞めることを伝えておく
社会人としてのマナーになるかもしれませんが、できれば辞める1か月前には教頭(と校長)に辞める意思を伝えておきましょう。とは言え、話を切り出す際に口頭だけではなかなかハードルが高いです。
退職届を用意していたら「ちょっとお話が…。」と断りを入れて、書類を見せれば済みます。
期限については、一応民法だと2週間前になっていたり、労働基準法では30日前になっていたりします。
しかし(ご存知の通り)公務員は労働基準法に当てはまらないことも多いで、あまり厳密な期限は意識しなくていいかもですね。
余程の理由がない限り、教師を辞めるのは計画性があってのことです。
働き方を見直して、継続して働けるならそれに越したことはありません。
しかし働き方を変えてまでも教師を続けたkないのであれば、教師を辞めるしかありませんよね。
さっきの東京都の例でいうと「10日前までには退職届を提出」とあることから、最短でいえば10日前でもいいことになるかもしれません。
(退職)
第十四条 職員は、退職しようとするときは、特別の事由がある場合を除き、退職しようとする日の前十日までに、退職願を提出しなければならない。引用 東京都教育委員会職員服務規程
10日前に自作の届を出していいということではないので、ご注意ください。
公務員は任用されて働いている以上、こちらが一方的に辞めるのはできません。
教育委員会で了承されて晴れて退職できますので、もたつく手続きの期間を考えれば早いに越したことはないでしょう。
教師を辞める最適な時期は年度末の3月末、それより前なら長期休暇中に。
自主都合退職で最適な時期は、生徒の事を考えるなら3月末です。
年度末にあたりますからね。
そのためにも2月頃までには、校長や教頭と面談しておく必要があります。
他人の心配をしている状況じゃありませんが、せめてもの配慮はしてあげても良いかもしれません。
そこまで待てない! という人は、長期休暇中に退職できるよう
- 夏休み(7月末・8月末)なら、6月中に
- 冬休み(12月末)なら、11月中に
退職の意向を、管理職に伝えておきましょう。
参考:転職後のボーナスについて

と思うなら、年度末まで待つのも一つの手でしょう。しかし一言申し上げれば、先延ばしにも何一つ良いことはありません。
あなたの精神的・肉体的疲労もそうですし、生徒たち・保護者にとってもそう思います。
「辞めたい」と言う気持ちは軽はずみじゃないと思うので、きちんと計画性をもって行動していきましょう。
管理職に退職の意向を伝えるのは、用紙があると便利

と思う方は、そのためにも(重複しますが)「退職届」は用意しておきましょう。
ハードルが下がります。
退職届には
- 退職する意思があること。
- なぜ退職するのか、理由が書いてあること。
- いつ退職したいか、明記していること。
最低これだけは書いてあるはずなので、退職届けを提出しただけでも随分と話がしやすくなると思います。
慰留されるが、ブレない気持ちを持つこと
あなたの勤務状況に大きく左右されますが、管理職はあなたを慰留(思いとどまらせて、退職させないことを)してきます。
慰留される理由は簡単です。
今辞められたら、後任をどうするか管理職が考えなくてはならないからです。
サービス残業で成り立っている教師一人ひとりの業務や、授業(学校運営)をストップさせるわけにはいきませんからね。
時期によっては新規採用者の人員配置が終わっていたり、講師登録している人材が不足していたりする時期もあるでしょう。
しかし、踏ん張り所です。頑張りましょう。
慰留されてもブレずにきちんと退職する意思を伝えることで、その先スムーズに退職できます。
余談ですが、私は「何がなんでも定時に帰る!」決めてから行ったことの一つに『基準をブレずにもつ』というものがあります。
転職活動は前職を続けながらおこなうと、うまくいく

そんなあなたに向けて、アドバイス。
転職は前職を続けながら行うと、成功しやすいと言われています
仕事を辞めると真っ先に抱く不安は、主に金銭面からくる不安です。
不安に陥らないためには、辞めた後も安定して稼げるような状況を作っておけば良いだけです。
安定といわれている公務員を辞めるのですから、真剣に転職活動をしましょう。
体調不良とかで離職するなら話は別ですが、働ける状態で離職するなら次の職探しは前職を続けながら行うべきです。
参考:教師・教員の転職について
おすすめはスカウト型か転職エージェントサービスを利用することです。
私もそうしました。
働きながら職を探すことで、心にいくらか余裕が生まれることも期待できます。
教師別にオススメの転職サービスを紹介した記事はたくさんあるので、ぜひ参考になさって下さい。
・20代教師におすすめの転職サービス3選
・【職種別】教師からの転職にオススメの職業まとめ
・【完全版】教育業界からの転職
・【未経験でも大丈夫】教師から転職するための5ステップ
管理職と辞めるための面談が終了してから、やるべき事
最後に
- 退職届を作成し
- 転職活動を続けながら
- 退職届も提出、面談完了
最終段階まできた状態でするべきことをまとめます。
年休は消化しておこう
年休は最大40日まで溜まっていると思います。
平日ベースで言うと約2ヶ月は休み続けられると思うので、その意味でも計画性をもって事前に退職の意向を管理職に対して伝えておきましょう。
参考:教師の1日、問題点
年休を消化しなくても誰の迷惑にもなりませんから無理に休む必要はないんですが、せっかくの権利なので休んじゃいましょう。
平日の昼間から、飲む事だって出来ちゃいます。

ただし、学校関係者から

と言われることはあるので、時期と時間は考えた方がいいですね。
- 退職金の手続き
- 保険証の返還
- その他事務手続き
などに必要な書類の提出など、割と退職届以外にも必要になってくるものがあります。
とはいえこのあたりの書類は、いざ辞めることが決まってからです。
あらかじめ用意しておくことはありませんし、学校の事務員さんが教えてくださいますから、安心して下さい。
机の整理も計画的におこなうこと
私の反省ですが、机も先生一人に対していくつかある場合があります。
全体の職員室、専門科の職員室、分掌の職員室などなど・・・。
ある意味お引っ越しとおなじなので、机の中や荷物整理も計画的に行いましょう。
担任(副担任)・同教科・部活動顧問への引き継ぎ
担任・副担任・教科担当者・部活動顧問への引き継ぎも忘れてはなりません。
これは一番最後で良いと思います。
下手に辞める話をしようものなら、慰留や根掘り葉掘り聞かれることもあるからです。
ほとんどの人は最終的に「頑張ってね!」と好意的な話をしてくださるので、ありがたいのですが・・・。
管理職に対しては退職届の用紙があったので切り出しやすいですが、同僚等にはそうはいきませんからね。
業務を引き継ぐ段階で、話したら良いと思います。
あと、意外なところ(私だけ?)でいうと。
私が辞めたあと後任が常勤講師だったので、その後任の講師と話す機会がありました。
もちろん退職後です。
【教師の辞め方】教師辞めたいのに言い出せないあなたへ、まとめ
本日の内容(教師の辞め方)をまとめます。
- 最も手軽で、最も確実なのは年末に提出する人事異動調書で「退職」を選択して提出すること。
- 年度途中や、すでに調書を出しているなら(辞めたいと思ったら)、退職届を書くこと。
- 退職届には「いつ・どのような理由で退職するのか」を明記する。そのまま正式な書類となることはないかもしれないが、念のためあなたの所属と、設置者である教育委員会教育長の宛名はあった方がよい。
- 時期は出来れば1ヶ月前に、転職の段取りを考えれば2ヶ月前。
- 転職は前職を続けながら行うが鉄則
あなたの人生はあなたのものです。
生徒のためでも、保護者のためでも、ましてや管理職や教育委員会のためでもありません。
自分の人生で譲れないものをしっかりと見極めて、新たな一歩を踏み出してください。
・20代教師におすすめの転職サービス3選
・【職種別】教師からの転職にオススメの職業まとめ
・【完全版】教育業界からの転職
・【未経験でも大丈夫】教師から転職するための5ステップ