教師から転職をしようと思うと、不安がいっぱい。


不安事項を挙げたら、キリがないですよね。
でも案ずるなかれ、備えあれば憂いなしです。
この記事では、高校教師歴10年以上の松梅タケが教師からの転職で必要な準備を考えていきます。
あわせて読みたい記事:【ダメな例】教師からの転職で失敗する人のパターン5選について
目次
教師が転職するための前準備として、まずは情報整理すると良い
いきなりですが、私の反省点を披露します。
私は「教師を辞めて、違う職で働きたい!」という思いが先行し、あまり自分のことを振り返らず転職エージェントを利用しました。
ちなみに私が利用したのがこちら。
業界大手のリクルートが運営する転職エージェント。
私が転職を決意した際に、登録したサイトです。
10万件以上の非公開求人を扱っているので、気になる求人や興味が湧く求人は必ずあります。
「いつかは教師を辞めたい」と考えているくらいの時点で、転職活動の様子を知りたい時に利用すると良いと思います。
やはり、教師からの転職は転職エージェントを頼ると安心です。

しかし
と反省しています。
転職エージェントを利用せずにあなたのみで転職活動を進めるなら、なおさら事前に準備しておかなくてはなりません。
必ず転職先の面接で聞かれますからね、あなた自身のこと。
最低でも1〜2回は
- あなたがどんな人なのか?
- 何ができる人で、何をしてきたのか?
- なんで転職するのか?
など、自己分析を含めたあなた自身の情報を伝える場面に出くわします。
そのための準備として、次の内容を用意しておく(事前に明確にしておく)と良かったな、と感じています。
・元教師がリクルートエージェントを使って転職するために、知っておきたいこと
・【タイプ別】教師・教員におすすめの転職サービス・エージェントまとめ
・マイナビエージェントを利用して、教師から民間企業へ転職した体験談
転職理由を明確にする
一番は、これ。
ってこと。
スタートラインが曖昧だと、面接や転職後の勤務も絶対にうまくいきません。
ちなみに私の場合は
- やりがい搾取されているような働き方に、嫌気がさした。
- 頑張っても頑張らなくても、評価や報酬が変わらないことにウンザリ。
- 仕事に慣れてきても、数年でこちらの希望を無視して(強制的に)配置換えがある。
- 10年後を想像した時に、笑って「仕事が楽しいです!」と言える自信がなくなった。
- 自分の可能性を広げたい。
- ワークライフバランスをしっかりとりたい。
こんなところが、教師から転職した理由です。
将来のキャリアプランを明確にする
教師を辞めたい理由をどのように解決して、この先何を得たいのか。
すなわち
ここまで考えておくといいでしょう。
転職は、あなたが成長するチャンスでもあります。
採用側をイメージするとわかりやすいですが

ってのが気になるようです。
ちなみに私は(恥ずかしながら)今しか考えていないところがあったので、このキャリアプランで苦戦しました。
- どんなことに挑戦したいのか。
- どんな風に(どんな企業で)貢献したいのか。
- 何を頑張りたいのか、何を伸ばしていきたいのか。
この辺りを中心に、採用担当者にアピールできるくらいのキャリアプランを考えておくといいです。
これまでの実績を分かりやすい言葉に言い換える
多くの企業では、コミュニケーション能力を重視します。
その点教師は、随分とアドバンテージがありますよね。
しかし


程度では、弱いでしょう。
教師の仕事をそのまま伝えたところで
- 所詮、子ども相手にしか話せないのではないか。
- 授業で培った技術や特技を、どのように会社に還元してくれるのか。
など、あなたのメリットに繋がらない可能性が高い。
ってことで、わかりやすいように表現を変える工夫をしておきましょう。
例えば
- 生徒との会話を重視してきた
→ カウンセリングやコミュニケーションの重要性を学んできた。 - 保護者との対応をしてきた
→ トラブル対応やニーズを探し出し、解決に向けてともに寄り添ってきた。 - 数多くの授業をこなしてきた
→ どうやったら伝わりやすいのかを考えることによって、プレゼン能力が鍛えられた。
などと表現を変えれば、聞き手はよりイメージしやすくなるはずです。
自分でいい表現が思いつかないなら、ビズリーチやdudaやっているような無料キャリア診断を利用するのもいいですね。
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CMでもお馴染みのハイクラス転職サイト。
平均年収650万円の教師を辞めて新たな道に挑戦するなら、「高収入」は譲れないポイントですよね。
教師からの転職として安心なところは「教育・官公庁」など、公的機関にも関係する求人があること。
年収が下がるという転職の常識を打ち破ってくれるのも、教師からの転職として非常に魅力的です。
いずれにしても、この言い換えは職務経歴書や面接でも大変重要になってきますので、しっかりと対応していきましょう。
参考:教師・教員のための職務経歴書の書き方
参考:転職活動中の教師が知っておくべき役員面接の対策とは?
本当に教師を辞めたいか、今一度考える
ここまで考えてみて、いまいち手が動かない場合。
今一度、本当に教師を辞めたいのか考えてみましょう。
転職することが最適解とは限らないですからね。
参考:教師を辞めてよかったこと5つ!【校種・年齢まとめて解決】
転職活動中に失敗しないための準備
続いては、転職に向けて活動中している最中に感じた「やっておいて良かったな。」って内容についてです。
平日に休みが取れるような状況を作るか、計画のゆとりをもつ
多くの企業では、面接は平日の日中に行われます。
よって、平日に休みが取れるような状況を作っておく必要があります。
平日の休みを取りにくい教師にとっては、必然的に
- テスト期間
- 長期休業中
これらを利用して転職活動することになるでしょう。
また教師は、年度末で退職することが多いので、入社月が4月からの案件を選ぶことも多いです。
転職エージェントとの打ち合わせは(会社によりますが)、土日対応してくれるところが多いです。
しかしその土日すら、部活動で予定が空けられないとなると転職活動がうまくいきません。
転職活動するための準備として、定時で帰るようにしたり日々の業務量を減らす工夫も大事です。
定時に帰ったり土日を休みにしたり出来るようになれば、転職するまでもないって感じるようになるかもしれません。
本当に転職したかったのかどうかもわかるようになるから、一石二鳥だと思います。
参考:なぜ教師の仕事は長時間になってしまうのか?教師歴10年の筆者が語る
譲れないものと妥協するものを明確にする
先ほどの自己分析で少し触れましたが、あなたにとって譲れない(転職して叶えたい)ことが何かをはっきりさせると、転職はスムーズに行くと感じています。
妥協したものは、職種です。
妥協というと聞こえが悪いから、考えを改めたというべきでしょうかね。
本当は企画の職につきたかったのですが、条件の合う職場がありませんでした。
30代を中途採用する企業にとっては、多くの場合、即戦力を求めています。
教師からの転職となると、即戦力となりうるのは塾講師くらいですから、職種は妥協しました。
教師からの転職なら未経験OKの案件がおすすめ、しかし年収Downは覚悟しておくこと
上の話の続きになりますが、教師からの転職でネックになってくるのが
ということです。
やはり、教師からの転職では未経験OKの転職案件で応募することが多いです。
未経験OKの求人を出しているところは、30代教師からの転職でも活躍しやすいからね。
しかし、どうしても年収は低くなります。
会社側の都合を考えれば、必然ですよね。
30代の教師ならば「教師の給料公開」でも話しているように、民間の平均年収を超える年収500万円ほどはすでに稼いでいるはずです。
手取りで言えば、400万円くらいでしょうか。
これより高い年収を未経験で…というのは、なかなか出会えません。
よって、年収Downしてもいいから
- やりたいことを仕事にしたい
- この業種にチャレンジしたい
- 教師をやめて頑張りたい
と思えるかどうかも、教師からの転職を成功させる秘訣の一つだなぁと感じました。
リクらくは「一都三県」に非常に強い、転職サービスです。
東京・神奈川・千葉・埼玉で転職したい先生にオススメ。
民間経験のない教師でも安心の、「未経験対応」。
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資料作成や面談準備は、プロに頼ると安心
ある程度転職活動を進めると、履歴書や職務経歴書などを書いていくことになります。
それら書類の審査が終われば(合格すれば)、今度は本番の面接が待っています。
この時に準備する資料や話す内容などは、いくら教師といえど個人だと限界があるように感じます。
心配な人や、数社(実際に)自分のみで受けて思うようにいかなかった場合は、素直に転職エージェントを頼りましょう。
転職の面接やその後で役立った準備
最後に、面接本番で役立った準備やその後転職をスムーズに進めるための準備です。
転職面接当日の服装については別記事にまとめましたので、ぜひご覧ください。
教師は服装が自由な職場ですから、転職面接の直前になってやっぱりスーツがいいんだろうか、それとも普段の教師っぽい格好がいいのだろうか。と悩むことがあります。この記事では、教師から転職するなら押さえて[…]
面接を受けるまでに、最低押さえておきたい4つのポイント
採用試験等で面接を経験しているとは思いますが、何度やっても面接は緊張するし、嫌なものですよね。
それでも教師は普段、多くの生徒や教師、または保護者の前で喋っているのでアドバンテージがあります。
かといって、全くの準備なしで出たとこ勝負になっては、落ちること間違いなしです。
採用試験の時を思い出してください。
きちんと自治体の研究だったり、自己PRや長所短所などの情報をまとめたりしましたよね?
最低限、以下の4つについては必ず押さえておきましょう。
- 自己紹介・自己PR
→ 今までやってきたこと(授業や部活動など)や得意なことが、その会社にとってどのようなメリットになるのかまで伝える。 - 教師から転職する理由
→ なぜ安定していると言われている教師から転職するのか、教師をしていて得たものと失ったものを整理しておく。 - 志望動機
→ 数多くの企業の中から、なぜその会社なら教師から転職してまで働きたいと思えたのか。どのように活躍したいのか。 - 会社にどのような貢献ができるのか
→ 会社はあなたのセーフティーネットではないので、あなたを雇うメリットを存分に伝える。資格や特技、特に力を入れていた指導内容などに絡められると良い。
既述の置き換えも意識して、準備しましょう。
私が教師をしている頃、就職希望の生徒が多い学校で、進路指導部の副部長を数年してきました。
その時、挨拶回りで来校された多くの人事担当者とお話しさせていただきましたが、みなさん似たようなことをおしゃっていました。

この辺りを常に意識しながら、面接の内容を準備しておきましょう。
まずは、職務経歴を書き始めるところからですね。
退職のための準備は、悟られずかつ丁寧に
勤務を続けながら転職活動をする上で難しいのは、辞めることを伝えるタイミングだったなと思います。
教師の場合は、基本的に「途中で辞める人はいない」と思われているので、いざ辞めることを伝えると矢継ぎ早に



のように、次々と質問攻めにあいます。
この辺りについては、「教師の辞め方」で詳しく話しているのでよろしければご覧ください。
教師からの転職で必要な準備|まとめ
教師からの転職は、不慣れもあるしそもそも退職者(転職経験者)が少ないので、不安がいっぱいなってしまいます。
しかしその不安は、準備をしっかりすればいくらか和らぎます。
最後にもう一度、教師からの転職で準備しておいたほうが良いことをまとめておきます。
- 自己分析や退職後のビジョンを明確にしておくなど、情報を整理しておく
- 平日休みや土日に活動できるように、仕事量を調整する
- 本当に教師を辞める選択肢が最善なのか考える
- 表現の言い換えを意識する
準備は怠らず、かつスピーディーに進めたいものですね。