今からお話しするのは
と考えていた高校教師の私が、どのようにして
- 残業ほぼ0
- 土日も基本休み
これらを可能にしたのか? というお話です。
定時に帰るために、どんなことをしたのか?
今からそのテクニックや考え方と、定時で帰るようになって起きた変化について実体験を元に書いていきます。しかし定時に帰れるようになったものの、教師の働き方そのものに疑問をもってしまい結果的には転職することにしました。
動画でもわかりやすくまとめています。よろしければチャンネル登録して動画もご覧いただければ幸いです。
目次
教師が定時に帰るための一番コツは、部活指導と距離を置くこと
管理職の考えや同僚教師の付き合い方などで、あなたの労働環境は大きく変わるでしょう。
それでも継続していれば、教師だって定時に帰れるようになります。
少なくとも過去の私は、月80時間以上の残業時間がほぼ0にまでなったんですから。
定時に帰るために一番効果的だったのは、部活指導を辞めるってことでした。
という声が聞こえそうですけど、やはり一番はこれです。
部活指導に関わらないようにすること。
これだけで、教師が定時に帰れる可能性がかなり高くなります。
詳しくは「教師の1日」の記事で書いていますが、部活指導があると自分のやるべき仕事が全て後回しになります。
よって、真っ先に断つべきは部活指導。
部活と距離を置くことを考えてください。
部活指導の辞め方
私はそれまで、県ベスト4に入るほどの意欲や能力を持った生徒たちが所属する運動部の監督をしていました。
もちろん休みは年間で5日ほど。
自分の仕事は20時を超えてからだ、と考えていました。
そんな人間が部活指導を辞めたいと思っても、簡単にいきません。
周りが許してくれませんからね。
私の場合は振り返ってみるとこんな流れでした。
- 部活指導(技術指導含む)が出来る部活はあったけど、部活動に対して価値を見出せなくなっていた。
- 人事調書の部活動の欄に「特になし」と書き続けた。
- 異動することになった。
- 人不足や教諭の肩書きが必要という理由で、数年(2年ほど)は、運動部主顧問(2種類)をお願いされた。
- 分掌業務や教科指導に力を入れていった。
- 後輩や部活指導をしたいというヤル気のある先生に、部活の仕事を振った。
- 結婚をし、子どもが生まれた。
- 育児を理由に、仕事を減らす努力をし続けた。
こんな感じです。
同じ場所に居ながら急激な変化を起こそうとすると、個人の力では限界があります。
学校は組織で動く以上、個人技も考えものですからね。
また、自分の代わりになるような教師が来るのを待つ必要性もありますから、タイミングもあります。
なので、個人でできる重要なポイントをまとめるとこんな感じです。
- 人事調書には、指導できる部活がないことを書いておく。
- お願いされても断れるように、他に頑張りたいことをきちんと決めておく。
- 部活指導から離れられるタイミングを待つ、そのきっかけを逃さない。
参考にしてみてください。
次年度以降も部活動を振られないように、人事調書でしっかりとアピールする
どこまで効果があったかわかりませんが、毎年書く人事調書や校内の人事異動希望調書に「指導できる部活がありません。」としっかり書いてきました。
指導できる部活動の項目があれば、そこに「無し」と書く。
特技の欄があれば、部活動に繋がりそうな内容は書かない。
もちろん、こう書いていても(書いていなくても)、仕事を振られることは多いです。
学校が組織で動く以上、仕方がないところですね。
あとでも触れていますが、教師の仕事は仕事ができる人のところに、さらに仕事がやってくる仕組みです。
また、若いというだけでも仕事が舞い込んできます。
定時で帰りたいのであれば、部活動を切りましょう。
曖昧な対応をとっていると、周りからお願いという形でどんどん仕事を持ち込まれます。
部活指導をしたくなければ、部活指導ができないことをしっかりと伝えていきましょう。
うまく仕事が断れなかったり、仕事の取捨選択が苦手だったりする人は、こちらの記事で紹介している本を読んでみてください。
きっといいヒントになると思います。
定時に帰るためにおこなった、他の取り組み
教師が定時に帰るには、部活動を真っ先に切ることだとお話ししました。
しかし中には
なんていう教師もいらっしゃるでしょう。
その場合は以下のような考えやテクニックを使っていくといいかもしれません。
ちなみに私は、部活指導を切りながら、以下のテクニックも駆使していきました。
定時で帰ること=正しいと思うこと
そもそも論ですが、あなたが定時で帰りたいと思っているかどうか?
これが重要です。
教師を長く続けていると麻痺してきますが、定時という概念が無くなります。
残業ありきで成り立っているのが教師の仕事なので、定時で帰る教師は(ともすれば)サボっていると考える教師すらいるかもしれませんね。
みたいに言われることもあるでしょう。
しかし、これらは前提から間違っています。
私たちも頑張っているんだからお前も頑張れ、というのは理にかなっていません。
しかし多くの管理職をはじめ、古い体質の教師達はこのように考えてしまいます。
まずはあなた自身に「定時に帰ることは正しいことだ。」という考えや強い信念がありますか?
教師が定時に帰るための第一歩とも言えるので、定時に帰りたいのであればしっかりと考えましょう。
自己評価シートや異動調書で仕事を減らす努力をする
教師として働いている以上、それなりの自信やプライドというものがあるはずです。
自分は何でもできる、自分はどんなことでも頑張れる…みたいな、自信やプライドです。
定時で帰るため、それらは捨てちゃいましょう。
つい良かれと思って
- 自分は仕事ができる教師である
- 自分は能力のある教師である
- 自分は何でもできる(頑張れる)教師である
これらをアピールしたくなるでしょう。
学生の間にとった資格のあれこれや、特技欄なんかもぎっちり埋められるようにしたりしてね。
しかしこの過剰なアピールが、定時に帰れなくさせている要因になっています。
何度でも言います。
教師の世界では仕事ができる人間、何でも良かれと思ってしまう人間のところに、仕事が振られます。
校長をはじめとする仕事を割り振る人たちは、表面しかみませんからね。
少々さみしい話ではありますが、この現状を手っ取り早く打破するには、無能をアピールするしかありません。
無能というとちょっと語弊があるかもしれませんが
とアピールするのが大事です。
自分のしたいことや出来ることを、あれもこれもアピールしていたら仕事が増えていきます。
当たり前です。
出来る人のところにどんどん仕事がやってくるのが、教師の仕事なので。
だからこそ、人事評価シートや異動調書で必要以上に自分自身をアピールしないってことが大事なんです。
評価シートや調書をベースに、教員配置や校内人事などが決められています。
もちろん完全に反映されないことは多いかもしれませんけど、これらの情報が判断材料になっているはずです。
まずは管理職や教育委員会に提出する書類(形に残る書類)から、仕事を減らすような努力をしていきましょう。
既述の通り、私は部活動を切る代わりに何を頑張りたいのか、はっきりさせました。
私の場合、授業と分掌業務といった主にデスクワークですね。
そのおかげで断固として、部活指導とは距離を置くことができました。
家庭や我が子の育児を最優先する
長時間勤務のしわ寄せは、プライベートに侵食していきます。
若い頃はそれでいいでしょう。
働いている私、かっこいいって思えますからね。
たまにしかない休みだからこそ、充実感みたいなものも感じていました。
仕事の下にプライベートがあって、仕事が最優先。
でもこれが、定時に帰れない理由だったと気づきます。
極論の例え話は好きじゃ無いのであまり言いたくは無いのですが、わかりやすいので例としてあげます。
NOと答えるなら、きっと頭のどこかで「プライベートが犠牲になっている…。」と感じているはずです。
だって本当に仕事が好きで好きで、残業すら生きがいになっているなら、余命1ヶ月だろうと何だろうと、死ぬ直前まで従事したいって思うはずですからね。
私の場合は、そうじゃありませんでした。
あと、私はこういう考えも持つようになりました。
- プライベートを優先できない教師が、どうやって心にゆとりを持って教育に当たれるのか?
- 我が子を最優先に考えてあげられない教師が、どうして他人の子の成長に寄り添うことが出来るのか?
あなたも考えてみてください。
こうして私は、何かにつけてプライベートを優先して働くようになりました。
- 家族やパートナーまたは友人など、プライベートの予定を優先していった。
- 我が子の面倒を積極的に見るようになった。
こうすることで必要以上の仕事をしなくなり、その結果、定時で帰れるようになりました。
誤解がないようにいっておきますが、仕事は手を抜きません。
あくまで、必要以上(プライベートに侵食されるほど)働かないってことです。
私の名誉の為に言っておきますが、私は31才から進路指導部の副部長をこなしてきました。
授業評価アンケートでも、毎年85%以上の生徒から「かなり良い。」の評価をもらっていました。
教師として、一定以上の評価はあったと思います。
残りわずかな余命を過ごす時に、プライベートを最優先にしたいなら今のうちから最優先にしておくべきです。
それが、定時に帰るためのコツにも繋がっていきます。
自転車の乗り方と同じです。
いきなり良い加減で始めることはできません、0か10かでスタートして、その後5や6を覚えます。
今のうちにプライベートを優先できる習慣をつけてみてください。
飲み会には一切参加しない
それまで私は飲み会が好きでした。お酒も大好きです。
しかしある時、悟ります。
のだと。
愚痴を言いたい、傷を舐めあいたい。
そんな目的が強い飲み会に、果たして
このように考えるようになりました。
仕事には付き合いというものがあることは、承知しています。
そのため、望んでいない飲み会があることもわかるし、それ自体を否定もしません。
しかし付き合いの飲み会というのは、決して愚痴の言い合いをする飲み会ではないハズです。
参加しなくなって気づきましたが、教師の飲み会ほど無駄なものは無かったと思います。
その場は楽しく、わかり合った気になります。
でも参加しなくなったからといって、分かり合えなくなったなんて事は、一切ありません。
さらに言えば、教師の飲み会はリスクもあります。
仕事の話を迂闊にしようものなら、誰か関係者に聞かれることだってあるでしょう。
酔っ払って、テンションMAXの様子を見られることもあるでしょう。
私は、職場に関係する一切の飲み会で不参加を貫きました。
歓送迎会や忘年会は当然のこと、学校行事の打ち上げや小規模な若手の飲み会ですら、不参加です。
さすがに、輪番制で回ってくる幹事の時だけは参加しました。
こうして、昔で言うところの
- アフターファイブの付き合い
- 飲みにケーション
これらを減らした事で、必要以上に同僚や上司に気を使わなくて済むようになりました。
結果として、一人の時間・家族の時間を大事にできるようになり
このように、しっかり分けることが出来ました。
いつでも転職してやると思うこと
実は、定時に帰ると決めてから(保険をかける意味で)、転職サイトをみたり実際に登録したりしました。
今の職に固執するから、無理難題の要求も飲んでしまいがちです。
あなたが思っているより、あなたを欲しがっている企業は多いです。
働きやすくやりがいのある仕事は、きっとあなたにもあるはずです。
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「いつかは教師を辞めたい」と考えているくらいの時点で、転職活動の様子を知りたい時に利用すると良いと思います。
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平均年収650万円の教師を辞めて新たな道に挑戦するなら、「高収入」は譲れないポイントですよね。
教師からの転職として安心なところは「教育・官公庁」など、公的機関にも関係する求人があること。
年収が下がるという転職の常識を打ち破ってくれるのも、教師からの転職として非常に魅力的です。
他にも、教師別でお勧めしている記事があるので、参考にしてみてください。
定時で帰る教師になってから起こった変化|まとめ
教師だった私が定時に帰る為に行ったテクニックや考えをまとめると、こうなります。
- 部活指導から距離を置く。
- 必要以上に自分をよく見せようとしない。
- 調書や職場の人との付き合い方で、仕事を減らす工夫をする。
- 家族やプライベートを最優先にする。
- 職場の飲み会は、基本的に不参加を貫く。
- 定時で帰れるようになるにはタイミングも必要だから、焦らず見極める。
- 他の道もあるんだ、ってことを知っておく。
国や地方に任せっきりでは、いつまでたっても環境は変わりません。
若い時には大丈夫だったことも、そのまま5年10年と続けていくのは限界があります。
残念ですが、あなたはスーパーマンじゃなくて人間ですからね。
最後に、私が定時に帰れるようになってから起った変化を、簡単にお伝えしようと思います。
- 家族と過ごす時間がかなり増えた。
- やりがいは少なくなったが、やることが明確になった。
- 自分の居場所は自分で作る、という意識が芽生えた。
私の経験が少しでも役に立っていれば、幸いです。
動画でも定時に帰るための考え方や行動を説明しています。
併せてご覧ください。